ところでみなさん、「お食い初め」ってご存知ですか？
正式には「御百日祝い」と言い、赤ちゃんの生後百日目に行われる儀式です。個人差はありますが、赤ちゃんが生まれてから約百日後に乳歯が生え始めるらしく、この時期に「一生、食物に困らないように」との願いを込めて、赤ちゃんに食事を食べるまねをさせる儀式が「お食い初め」です。
伝統的な形の「お食い初め」は、一汁三菜の「祝い膳」が用意され、鯛など尾頭付きの魚や、赤飯や、お吸い物や、焚き物などが盛られます。食器は正式には漆器で高足の御膳です。器の漆の色も赤ちゃんの性別で違い、男の子は内外ともに赤色、女の子は黒色で内側が赤色になっています。
コレは、恭太郎の使ったお膳です。・・・「恭太郎の」っていうか、僕の時も使いましたし、むしろ、父親の時に僕のおじいちゃんが買った物で、代々これを使っています。あと、「歯固め石」というのがあります。「歯固め石」は古くからの習わしでは地元の神社の境内で見つける小石で、儀式が終われば境内へ納めるそうです。そのいわれは小石のように硬い物でも食べれるほど、丈夫な歯が生えますようにという願いがこめられています。
このように平安時代から代々続く歴史的な伝統行事を自分が経験する事によって、新しい知識も身に付くし、お客様にもきちんと説明ができるのでとてもためになりました。初めて食べ物を口にした、恭太郎のビックリした顔が何よりも可愛かったです。ちなみに僕たちのお昼ごはんは、「きしめん」でして、恭太郎のお下がりの「鯛の焼き物」とかをみんなで頂きました。